必要不可欠な工事タイル工程の流れ準備が大事!マンションの老朽化に伴いタイルが剥落する危険性が増すため、大規模修繕工事の際、タイル工事は必要不可欠な施工となります。タイル工事を施工するにあたり、タイルを入手する方法は大きく分けて①タイル近似品(既製品)をメーカーから取り寄せる②新規タイルを新しく作成するの2パターンあります。①は、既存タイルの近似色をメーカーから取り寄せるため、そこまで大きな時間はかかりませんので、工程に大きな影響を及ぼす可能性は少ないです(メーカーによっては近似色が廃盤品となっている場合もあります)。ただし② の新規タイルを新しく作成するに関しては、まず既存タイルを採取しそれを基に同じ色になるようにタイル工場でサンプルタイルの作成を行います(サンプルタイル作成に2~3週間程度時間がかかります)。次に、そのサンプルタイルと既存タイルを照らし合わせ、色に相違がないかなどの確認を行います。ここで色に大きな差があった場合はサンプルタイルの再作成が必要になります。最後にサンプルタイルと既存タイルをお客様ご自身に確認していただき、その後、承認発注という流れになります。▶承認発注後、エントランスにてタイル様子色見本の掲示を行う新規タイル焼成に関しては、納期が約2か月程度かかります。仮にこの一連の流れを工事着工後に行うと工程に大きな影響を及ぼし最悪の場合はタイルが間に合わず工期延伸というケースもあります。よってこれらの準備は工事着工前から実施する必要があり、新規タイル焼成は、タイル工程で1番重要になる準備といえます。工事着工後のタイル工事は天候に左右されやすく雨天の場合は作業ができないため、工程を遅らせる可能性があります。そうなった場合、全体工程に影響がないように工程調整をする必要があるので現場代理人の力量が問われます。13大規模修繕工事を支える技術Vol.1タイル工程
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