セラフタイムズ2024年5月号
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予想外のアクシデント失敗からの成長代表取締役榎本修会社に戻り社員皆の前で自慢げにトイドローンを飛ばして見せました。初めて見るトイドローンに皆驚いていました。「これなら行ける」と確言した私は新幹線を利用し、三連梯子ではなくバッテリーを満タンに充電したトイドローン2機を持って工場へ向かいました。担当の方に挨拶を終え、いよいよトイドローンを使って屋根の調査を始めようとしたとき、信じられない光景に目を疑いました。工場で働く多くの社員の皆様が、トイドローンの飛行を見学しに来ていたのです。見学者が多いので少し緊張しながらも気合が入り、早速ホバリング、上昇させました。そのとき未熟な私が予想もできなかったことが起こりました。室内での練習ではなかった風が吹いてきて、2メートル程度上昇した後にドローンが屋根とは逆方向にフラフラと流されていきました。そこで起きたのが「爆笑の渦」でした。皆が流されていくドローンを指をさして大笑いしていました。焦った私はドローンを戻し、もう1度チャレンジしましたが結果は同じでした。2度目の「爆笑の渦」。そのうち社員の皆様がいなくなり、虚しい時間がただただ経過していきました。肩を落とす私に、担当の方は優しく声をかけてくれました。「申し訳ございません」と涙ながらにお詫びをしました。言うまでもなくその工事は他社に決まりました。私が意気揚々と出かけたものですから、会社に戻ったときに何も知らない社員が笑顔で「社長どうでしたか」と聞いてきました。「ごめん期待に応えられなくて・・・」と2度目のお詫びをしました。MATRICE300 RTKDJI 社) (        用した野生動物調査や迷子ペット捜索、保有しています。さらに、ドローンを活災害時にドローンによる支援が行えるよう、川口市と災害協定を結ぶなどドローンを用いた社会貢献も行っております。ローンを見ながら、ふと目をつぶると、お世話になった皆様を思い出します。私にご指導をいただきました皆様には心から感謝いたします。あれから8年が経過し、現在はをはじめとする全19台のドローンを社員が操縦して空中で調査しているド43  

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