セラフタイムズ2024年9月号
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 段段 取り八分。という言葉があります。 大大 規模修繕工事においても、この「段仕事の準備・段取りの大切さを表す言葉で、事前に準備(段取り)をきちんとしておくことで、仕事の八割は完了したと  いう意味の格言です。取り八分」が様々な工種に適用されます。工事が始まると、まず作業員の使用する外部足場組立にかかります。その際、まず直接架設工の職長(作業の ここ の「段取り八分」は、品質の確保の 塗塗 装工事では、段取りがさらに重要にリーダー)と現地にて足場の組み立て手順、搬入・移動の動線、資材の仮置き場、必要に応じて通行の規制や、居住者様の車両移動などの計画を行い足場の組み立てを行います。入念に検討を重ねることで、作業員をはじめ、居住者様や第三者への安全が確保されます。ためにも重要な要因となります。まず、シーリング工事においては、打ち込む目地の両側に汚損防止のマスキングテープを貼ってから新規シール材の充填を行います。このようにマスキングテープを貼ることで、目地通り良くきれいな仕上がりとなります。 各各 工種において八分の段取りは、なかなります。塗装範囲の見切りを通り良く仕上げるための養生はもちろんですが、塗装面の汚れや錆をサンドペーパーなどで落とす「ケレン」という作業をしっかりと行うことで、塗装面の仕上がりが段違いにきれいになります。また、細かな傷が付くことで塗料の乗りも良くなり、より密着性の高い保護塗膜としても作用します。なか目につかないところでの作業となりますが、この地道な作業が大規模修繕工事における品質や安全確保のため重要な役割を担っています。職人さんの技術紹介Vol.0213

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