おおの こうじ大野 公嗣一般社団法人全日本動物専門教育協会専務理事一般社団法人 全日本動物専門教育協会では専務理事を務め、教育の観点から人と動物が共生できる社会づくりに貢献。海外を舞台に活躍した経験を持ち、海外から日本を見たからこそわかる日本の良さを活かしたペット共生社会の実現を目指す。4月17日に発生した豊後水道の地震 最近地震が多いな、と感じることがありませんか。2024年1月1日、震度7を記録した能登半島地震が発生、では、愛媛県愛南町と高知県宿毛市で震度6弱を観測、さらに8月8日には宮崎県の日向灘でマグニチュード7.1、最大震度6弱の地震が発生し、宮崎県日南市で震度6弱を観測しています。このときの震源は南海トラフ地震の想定震源域の西端で、気象庁は南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を初めて出しました。また、気象庁の発表では、2024年の地震発生数は8月1日時点で2,800回を超えており、過去5年間における1年の地震発生数をすでに大きく上回る数となっているそうです。いつどこで地震の被害にあってもおかしくはありません。 そんな中、皆さんは不在中に地震が起きて、ペットが被害を受けるかもしれないことを想定した準備はできているでしょうか。地震が発生したとき、ペットが逃げ込める安全な場所を確保していますか。その場所まで安全に移動できるよう、家具などの配置に配慮しているでしょうか。さらには、逃げ込んでほしい場所に、きちんと逃げ込めるような練習をしているでしょうか。飼い主が外出中はペットを部屋の中でフリーにしている、というご家庭は多いことでしょう。しかし、自由に行動できるということは、窓ガラスが割れて外に逃げてしまうかもしれない、転倒した家具に押しつぶされるようなことはないものの、思いもかけない場所で怪我をするかもしれない、ということなども想定しておかなくてはいけません。 日本は世界第4位の地震大国です。在宅時の備えだけではなく、飼い主不在時の発災に対しても忘れずに備えておきましょう。Column32飼い主不在時の発災。ペットの安全は
元のページ ../index.html#32