塗装工事『塗ること』の豆知識 大規模修繕工事 埼玉県
皆様こんにちは、大規模修繕工事のセラフ榎本です。
竣工したばかりの頃はきれいな壁の塗装も、経年劣化や自然環境ではがれたり汚れたり、色があせたりするものです。
汚れやさび、塗装のひび割れはもちろん、塗装を触ると白い粉状の劣化した塗装がべったりと手につく「白化」、外壁と塗装の間に水が混入することで発生する「ふくれ」などが現れたら塗装が劣化している第一段階と考え、塗り直しを検討しましょう。今回は「塗る」という行為について、ちょっとした豆知識をご紹介します。
市販の絵具やペンキで色を塗っているとあまりピンと来ないのですが、「塗る」という行為には「定着させる」という行為が必要不可欠です。
鉛筆で紙に色を塗っても、消しゴムをかければ塗った色は取れてしまいますね。これは鉛筆の主成分である黒鉛が紙に定着していないからです。
簡単に落とすことのできない画材は、必ず定着材が含まれています。例えば油絵具は油、水彩絵具はアラビアゴムが含まれています。油絵具は油が硬化することによって、水彩絵具は水が蒸発することによってアラビアゴムが硬化し定着します。接着剤のような役割を果たしているのです。
建物に使われる塗料も例外ではありません。建物の塗料はベースとなる顔料を硬化剤で定着させています。塗料には元々硬化剤が混ざっている「1液型」、あとから職人が硬化剤を混ぜる「2液型」があります。前者は混合・攪拌の手間がいらないためすぐに使う事ができます。後者はより多くの素材へ塗装することができ、1液型に比べて耐用年数が長くなります。
塗料の塗り直しを行うことで、建物の印象をより良いものへと変える事ができます。しかし、塗り直しを行う際に気を付けなければならない事があります。既存の塗料の定着性です。
定着材が劣化してくると、画面への接着する力が弱まり、色の成分は剥落します。色が褪せる、絵具がはがれるといった現象が起きます。これは建物に用いられる塗料にも同じことが起きるのです。定着力が低下した結果、塗料のひび割れや剥がれが発生します。
どんな事でも何かを「重ねる」時は、土台が重ねるものと同等か、それ以上に強いものでないとなりません。土台にダメージが入ったとき、その上に重ねたものもダメージが入ってしまうからです。例えば塗料では定着力の弱った古い塗料の上から新しい塗料を重ねても、古い塗料が剥がれ落ちる時新しい塗料も一緒に剥がれ落ちてしまいます。そのため塗料を塗りなおす際は、古い塗料が既定の定着力を保っているか、検査を行う必要があるのです。
大規模・小規模修繕工事のご用命は、セラフ榎本にご用命いただきますようお願いいたします。
建設本部 第一部