赤外線調査のノイズ マンション建物診断 ドローン調査 東京都

2020/05/13

こんにちは。赤外線カメラやドローンによる建物診断を行っているセラフ榎本です。

 

今回は「赤外線調査のノイズ」についてご紹介します。

赤外線サーモグラフィーは、対象物の温度差を可視化することができます。壁に空洞などの異常がある場合、その部分と健全部とに温度差が生じることを利用し、建物診断に活用されています。

 

そんな赤外線サーモグラフィーによる建物診断ですが、空洞以外の要因によって壁面に温度差が生じてしまい診断画像に影響がでることがあります。これが赤外線調査のノイズです。ノイズの原因には次のようなものが挙げられます。

 

「壁面の凹凸」

凹凸があることで反射の具合や壁面温度が一様にならないため、問題のある部分をみつけることが難しくなります。夜間に赤外線調査を行ったり、赤外線サーモグラフィーの熱画像と通常のカメラで撮影する可視画像とを見比べたりすることで、誤診を防ぐことができます。

 

「壁面の汚れ」

壁に汚れがある場合、熱画像でもその部分の色が他と異なって表示されてしまいます。汚れを除去したり、夜間に赤外線調査をおこなったりすることで対処します。

 

「壁面の濡れ」

壁面が濡れていると気化熱によりその部分の温度が下がってしまうため、熱画像に影響が出ます。この場合は、濡れている壁面を乾かすことで対処します。

 

「タイルの光沢」

ラスタータイルなどの光沢のあるタイルは周りのものが映りこんでしまうため、ノイズの原因となります。熱画像と可視画像を見比べたり、赤外線調査を夜間に行ったりすることで対処します。

 

「壁面の色」

建物の外壁は、異なる色のタイルが混在して貼られている場合もあります。このような場合、タイルの色の違いが熱画像にも反映されてしまいます。こちらも可視画像との比較や夜間の調査で対処することができます。

 

「地面の照り返し」

壁面が地面の照り返しを受けることで、熱画像に影響が出ます。こちらも可視画像との比較や夜間の調査で対処します。

 

この他、日射、室内の冷暖房機器、壁面の仕上げ材の違いなどによってもノイズが発生することがあります。

このように赤外線による建物調査では、様々な要因でノイズが生じます。しかし撮影時の工夫や、熱画像と可視画像を見比べることによって、ノイズによる誤診の多くは防ぐことが可能です。

マンションの赤外線建物診断、小規模・大規模修繕工事はセラフ榎本にご用命くださいますようお願いいたします。

 

建設本部